マイクラのゲームカードとSwitchのコントローラーが届いたあの日のことが忘れられない。
あの日、僕は操作が全く分からず敵であるクモに自分から突っ込んでいくほどだったのにずっとワクワクしていた。
………。
早く帰らないと夜になって「あー」「うー」といううめき声がそこら中から聴こえてくるという恐怖、豊かに実る小さな小さな小麦畑、木を切っていたら知らぬ間に迷子になっていた驚き、夜空に浮かぶ謎の紫色の目、僕にはその全てが新鮮だった。
作業台を意味もわからず眺めていたのは今となってはいい思い出だ。
………。
素手で小高い丘を掘って作った家の中はきっと土の香りが充満していたのだろうか。
雷雨の日始めてみたスケルトンホースは一体どいやって倒したんだろうか。
勇気を持って踏み出した初めての長旅はどんな風に進んでいったのか。
海に導かれて初めて見つけた村は一体どんな人が住んでいたのだろうか。
長い長い旅の末見つけた森の洋館では僕はどのような生活を送っていたのだろうか。
あぁ、忘れたくない大事な記憶なのに。
どんどん記憶が崩れていく。
一体どうしたら覚えていられるのだろうか。
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